からだが成長すると共に、あごも成長します。その、あごの成長に合わせて、乳歯から永久歯へと生えかわります。
永久歯は生涯使う歯ですので大切にしなければならないことはもちろん、乳歯も永久歯の成長に大きくかかわる事があるので、同様に大切にしなければなりません。
通常、乳歯は20本、永久歯は28本生えそろいます。美しい歯並びには、あごの骨の発育が大きく関係しています。
また、歯科診療では乳中切歯から第二乳臼歯に向かって順にA~Eというアルファベットで呼ばれます。
乳歯は全部で20本。一般的に生後8ヵ月に下の乳中切歯から生えてくることが多く、そのあとの上の乳中切歯、そして前から奥へと順に2~3年かけて生え揃います。
ただし、これはあくまでも目安です。赤ちゃんによっては、生える順番が違ったり、他の子と比べると遅くなったりすることもあります。
乳歯が生えることで、物をかむことができるようになり、顔の形が整い始めます。
また乳歯の歯並びは、次に生えてくる永久歯に影響するので、十分に気を配りましょう。
乳歯は永久歯よりも小さくて弱い乳歯と永久歯の構造は基本的に同じですが、乳歯は永久歯より小さい分、エナメル質が薄くなっています。
そのため、虫歯になると、あっという間に神経まで届いてしまうから要注意です。
乳歯が生えてきたら、自宅でのケアはもちろん、歯科医院で定期的に健診を受けるようにしましょう。
永久歯は「親知らず」を含めて全部で32本あり、その形状で3種類に分けることができます。それぞれの歯は次のような役割を果たします。
切歯・・・食べ物をかみ切る
犬歯・・・食べ物を引き裂く
臼歯・・・食べ物をすりつぶす
第1大臼歯は、物をかみくだくのにもっとも重要で、永久歯の中でもっとも大きく、かむ力も強いです。
歯並びやかみ合わせの基本になる大切な歯ですが、下記のような理由から虫歯になりやすいので生えてきたら積極的な虫歯予防が必要です。
※第1大臼歯が虫歯になりやすい理由
- 奥に生えるため、歯みがきが難しい
- 生え揃ってから上下の歯がかみ合うまでに、1年~1年半ほどかかり、その間に汚れがたまりやすい状態が続く。
- かみ合わせの溝が複雑
「そのうち生え変わるから」と、乳歯の虫歯を放っておくのは禁物です。
乳歯の根 を道しるべに生えてくる永久歯が乳歯を異物と認識して別の場所に出ようとしたり、周りの永久歯が傾いてきたりと、歯並びやかみ合わせのトラブルの原因になります。
乳歯に虫歯が多い子どもは、よく噛むことができないため、あごが十分に成長しません。当然、永久歯の歯並びが悪くなり、歯磨きがしにくい状態になります。
これが、虫歯になりやすくなる原因です。