歯科用マイクロスコープは、肉眼に比べて20倍以上も拡大して見ることができます。

マイクロスコープは、もともと脳外科などの緻密な手術で使われており、歯科用マイクロスコープは、これを歯科用にしたものです。

歯科用マイクロスコープを導入している歯科医院は、全国でも10％程度しかありませんが、高度な歯科治療ができるため、徐々に導入する歯科医院が増えてきています。

歯科用マイクロスコープは、一般的な肉眼や拡大鏡（ルーペ）を用いた治療とは違い、微細な虫歯を見つけることができるため、初期の段階から治療することが可能です。

実用性においては、虫歯の発見だけではなく、歯周病治療や型取り、インプラントなど、歯科治療のあらゆる分野において有効だと言われております。

根管治療は、肉眼で全てを直接見ることができません。

歯科用マイクロスコープを使うことで、今まで肉眼で見ることのできなかった部分まで、確認しながら精密な治療ができるため、歯の寿命を延ばすことにも繋がります。

特に根管治療を専門にされている歯科医院は、早くから導入しているところが多いようです。

歯科用マイクロスコープは、肉眼や拡大鏡で虫歯を見るよりも、細部を見ることができるため、虫歯の削り残しがあったり、虫歯でない歯の部分を削り過ぎたりすることも少ないです。

肉眼では被せ物が密着しているように見えていても、歯科用マイクロスコープで見てみると隙間ができていることがわかります。

人工歯の装着においても、セメントで合着か接着することになりますが、セメントの残留による周囲炎や歯肉炎の原因をも歯科用マイクロスコープで対応することが可能です。

精密根管治療は、虫歯が根管にまで進行してしまい、歯の神経を取り除いたり、被せ物をしたりするために根管をきれいにする治療のことです。

一般的な根管治療では、レントゲンを参考にしながら治療を進めることになり、肉眼や拡大鏡で手探りな状態で行われます。

歯科用マイクロスコープを用いた場合には、肉眼や拡大鏡に比べ、細部まで鮮明に捉えることができるため、治療部位を正確に治療することができます。

歯科用マイクロスコープを用いた精密根管治療での成功率は、90％以上あると言われており、更に仕上がりの状態が非常に良く、歯を削る量を最小限にとどめることができます。

歯科用マイクロスコープの最大の特徴は、ミクロレベルで確認することができる点です。

歯科用マイクロスコープの先には、ライトが付けられており、患部をきれいに照らすことができます。
これにより、正確で確実な診断ができ、精密な治療が可能であるということです。

また、歯科医の視点をモニターで確認することができるため、治療の内容を患者が把握しやすくなるという点も大きなメリットと言えます。

歯科用マイクロスコープを用いることによるデメリットは、歯科医院によって保険診療と自費診療があるため、治療費が高くなる場合があることです。

歯科用マイクロスコープは、精密で高度な治療ができるため、それぞれの歯科医院で治療費を設定しております。

また治療にかかる時間は、通常の治療よりも長くなる場合があります。

ただし、１度の治療に時間をかけてでも、再治療の可能性が低くなるのならば、何度も通院するよりも時間を短縮できるとも言えます。

教えて歯医者さんでは、歯科用マイクロスコープ（歯科用顕微鏡）を使用しているオススメの歯科医院を紹介しています。